昨年の大地震からもう1年。まだまだ記憶に新しい大災害ですが、これから先、いつ同じような地震が起こるか分かりません。
これから住まいづくりを行う方にとっては、地震への備えは大きなテーマとなるはずです。
今回は、「制震」についてご紹介します。
「制震」とは「制震装置」を使って地震のエネルギーを吸収し、揺れを制御する仕組みです。この「制震装置」は揺れを軽減し、建物の変形を防いだり、損傷を小さくする働きをします。クロスなど内装の損傷も軽減できます。
「制震装置」には、電気などのエネルギーを用いたダンパーなどで揺れを制御する「アクティブ型」と、エネルギーのかからない物理的な力を制震に利用する「パッシブ型」に大別できます。
建物に設置した機械装置を駆動して揺れを抑える方法です。
揺れに対して反応が早く、振動制御効果が大きいのが特徴。
揺れを吸収する装置を建物と一体化させる方法です。
仕組みがシンプルで大きな設置スペースも必要なく、駆動するための動力も不要です。
パッシブ型はメンテナンスがほとんど掛かりませんが、アクティブ型は制震装置と制御するコンピューター両方のメンテナンスが必要になります。また、アクティブ型は風に弱い高層ビル向きの構造なので、通常、住宅ではパッシブ型しか使用されません。