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「住まいと健康」~シックハウス症候群とは~

「家」は住み手にとって人生の大半を過ごす重要な空間。健康で快適な暮らしを送るために、「家」そのものが弊害になっているかもしれない「シックハウス症候群」は、新築住宅に入居した後やリフォーム後の1年以内に発生する、さまざまな体の不調のことをいいます。さてその実態とは?症状や原因、現況などについて見てみましょう。

■病名の由来は?

「シックハウス症候群」は和製英語で、もとの用語は「シックビル症候群」。1980年代の始め、欧米各地の気密性の高い省エネビルで働く人達に続出した身体の不調を意味します。日本では平成16年に厚生労働省によって「シックハウス」が病名として認可されました。

■どんな症状が?

最も多いのが目の障害、続いて頭痛、のどの痛み、皮膚などの刺激。そのほか呼吸障害、嘔吐、吐き気、鼻づまり、鼻の痛みなど。最近では東日本大震災の仮設住宅や耐震補強工事のために設置される仮設校舎などでも同様の症状が見られています。

シックハウス症候群の主な症状

■発症するのはいつ、どんな時?

半数以上が家を新築した時、それも大半が入居直後に発症しています。

シックハウスの発生時期とシックハウスが起きる割合

■原因とされるのは?

「有害な化学物質の飛散」や「気密性の高い住宅」「換気不足」が、大きな要因とされています。有害な化学物質とは、接着剤や防腐剤に用いられるホルムアルデヒドや、塗料や芳香剤、防虫剤などに使われるトルエン、キシレンなどVOC(揮発性有機化合物)と呼ばれるもの。建材や壁紙、家具やカーテンだけでなく様々な生活用品が発生源となる可能性があります。

■いま、どんな状況に?

どの物質が症状を引き起こすかは、各化学物質の濃度や人によって化学物質に対する感受性に差があるため、一概にはわかっていません。厚生労働省では高濃度で検出された化学物質について順に指針値を定め、望ましい環境の目安を表示しています。